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2007年11月24日 (土)

「ジーキル博士とハイド氏」と「ビリー・ミリガン」

私のかつての英会話の生徒さんで大変な読書家の方がいるのですが、その方が一年ほど前にもう読まなくなったからと紙袋いっぱいの本を下さいました。その中の一冊が「ジーキル博士とハイド氏」でした。私が初めてこの本を読んだのは多分中学生の頃だったと思いますが、非常に興味深くもあり怖くもあり衝撃的でもあったということを覚えています。

「ジキルとハイド」と言えば二重人格の代名詞のように使われているので、誰でもある程度内容は知っていると思います。決して楽しい内容ではなく、むしろ気分が沈みそうな本なのでもらった本の中に混じっているのを見ても全然読む気はなかった。にも関わらず、先日チラッと冒頭を立ち読みしたところ(自宅で立ち読みと言うのも変ですが)あっという間に引き込まれ、いつの間にか完読していました。

人の心の中に存在する二つの顔。誰でも少なからず自分の中のジキルとハイドを感じているからこそ、この小説は恐ろしくまた興味深いのではないかと思います。

1886年に書かれたとありますが、時の試練を経ても読み継がれる名作だと思います。翻訳バージョンで読みましたが、原文とも比較してみたい気がします。原文自体がこのように古めかしく勿体ぶっているのか、または翻訳調の文体が一種独特の雰囲気をかもし出しているのか、日本語の文体にも独特の魅力がありました。

私としてはこの手の読み物は気分が滅入りそうで読みたくないと思う反面、抵抗しがたい魅力もあるようです。二重人格と言うと思い出すのは「24人のビリー・ミリガン」。三年ほど前に原文で426ページにも渡るペーパーバック "The minds of Billy Milligan" を読みました。実際に存在した多重人格者の記録です。その時の私のレビューには次のように書いてあります。

「これは実話で作者の Daniel Keys がビリー・ミリガンに何百回も面会を重ね、また多数の関係者と会い忠実に真実のみを記したものです。自分も含めて24人の人格が一人の人間の中に存在していて、一人一人の人格は性格も才能も知能指数も国籍や性別や年齢さえも違っている。1年ほど前だと思いますが、テレビでビリーを取り上げた番組を見たことがあり、異なる人格がスポットに現れ意識を持つ様子を映した実際のビデオを見ていて、なぜこういうことが起こるのか不思議でさらに興味を掻き立てられました。彼の場合子供のときに継父に虐待を受けたことで、もはや自分が自分でいたくなったということが大きなきっかけのようです。
 
これはかなりまれなケースだと思いますが、きっと人は誰でも自分の中に全く異なる自分、相反する要素や性格が存在するのではないかと思います。また、社会に適応していくため、自己防衛のために本来の自分ではない自分を作り上げていくものだと思います。
(中略) 
とにかく厚くて字が細かくて根性の要る本ですが、読むだけの価値はあります。常識では考えられないような話だけど、実話であるだけに迫力があり圧倒されます。人の心の不思議さ奥深さに驚嘆せずにはいられません。」

驚嘆というのは適切な言葉かどうかわかりませんが、圧倒されます。「ビリー・ミリガン」より「ジキルとハイド」の方が手軽に読め、楽しめるものになっています。読者を引き込ませるテクニックがあると思います。「ジキルとハイド」を読み終わった昨日の夜は、何だかこわい夢を見たようです。心理小説のジャンルに分けたいものですが、ホラー小説の類かも知れないですね。

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