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2009年1月23日 (金)

"Finding My Voice"

Findingmyvoice_3

"Finding My Voice" by Diane Rehm
出版社 Capital Classics 
248ページ

昨年末にアマゾンに注文していたDiane Rehm さん著 "Finding My Voice" は、アメリカからの取り寄せだったようでお正月明けにようやく到着しました。

以前、何度か Diane Rehm がホストを務めるアメリカ公共放送番組 "Diane Rehm Show" について書いたことがあります。私は現在ポッドキャストで配信してもらっているこの番組のファンとなっています。とは言っても毎日2時間の番組をしっかり聴くのは容易ではないので、関心のあるトピックを扱っている時、特に後半1時間の話題の本の著者インタビューの方を聞くようにしています。(前半1時間と後半1時間は別々に配信されてくるので実際どちらが前半でどちらが後半なのか確かにはわかってないのですが)

"Finding My Voice"というこの本は Dianeの自叙伝で、子供の頃母親から受けた体罰や心理的虐待のこと、また子供時代の体験がどんな風にその後の彼女の人生に影響を与えてきたかということ、最初の結婚、二度目の結婚、そして2,3人のスタッフで運営されていた小さなラジオ局のボランティアとして始まった彼女のラジオ・トークショーのキャリアがどのように今日のように全米に配信されるものへと発展したか等が書かれています。

彼女の番組を聴くと、政治・経済・医療・文化・芸術・その他ありとあらゆる分野をカバーする知識の幅広さに驚嘆せずにはいられません。もともと頭の良い方だったのは確かですが、ラジオ番組でのゲストへの的確な質問、巧みな会話の進め方は、ひとえに膨大な量の資料の下調べという努力の賜物です。充分に情報を得て事情に通じてインタビューをするというのが彼女の信じるスタイルです。(一方CNNのテレビ番組を視聴していた頃は私は "Larry King Live" をひいきにしていましたが、彼の場合 は事前の知識を持たずにインタビューするというやり方のようです。)

また、トークショーのホストでありながら、「痙攣性発声障害」(spasmatic dysphonia)という声の病気にかかってしまい、正しく診断されるまでに費やした長い年月と苦闘の経緯が描かれています。私が初めて彼女の震えるような声を聞いたとき「魔法使いのおばあさん」といった印象で、年齢によるものと思っていましたが、この病気になる以前の本来の声とはかなり変わってしまっているようです。この病気には対処療法はあっても治療法がないということなので、おそらく今もボトックスによる療法を続けながら仕事をされているのだと思います。

この本の最後の方に、何事もタイミングがすべてである、偶然というものはなくすべてに理由があり、自分が経験したことが今日の自分があるゆえんである、こんな病気にならない方が良いに決まっているけれど、この病気のお陰で得られたものもあると書いていますが、その通りかもしれません。

この本が書かれたのは1999年。書かれた当時で62歳。そこからさらに10年が経過しているので、今や72歳ということになります。高齢化が進むにつれ、より成熟した大人の声を聞きたいと望む人もたくさんいるだろうし、また率直で単刀直入な質の良いトークが聞きたいと思う人がいる限りできるだけ長くこの仕事を続けていきたいと述べています。私もそういう声が聞きたいし、内容のある番組が聞きたいと思う一人であり、Diane さんにはできるだけ長生きをしていただいて、長く続けてほしいと思っています。日本でDiane Rehm さんのような存在はテレビでもラジオでもいないのではないかと思います。「徹子の部屋」の黒柳徹子のような存在もありますが、Diane の番組はありとあらゆるトピックを扱っているし内容も対象も狙いも違っています。またテレビよりラジオの方がリスナーの内容への集中度合いが高いという傾向があります。

外見的なことですが、写真を見ると本当に素敵な女性で、若い頃は一時モデルもしていたくらいで大変美しく、年を重ねてもさらにその輝きを増し、知的で好奇心にあふれる姿に感動です。

英語に関しては、語彙や文章のレベルは高いですが、分かりやすく書かれていると思います。

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