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2020年8月 9日 (日)

「Lion/ライオン~25年目のただいま」”Lion”

25

「25年目のただいま」と言う本を昨年読んだ。今回その本が映画化されたものを見てさらに感動を新たにした。タイトルは「LION/ライオン~25年目のただいま」。

英語の本のタイトルは "Long Way Home." 映画の英語タイトルは "LION"

「サルー・ブライアリー」(Saroo Brierley) と言う人の自伝である。インドの貧困地域に住むサルーは5歳のある日、兄とともに仕事を見つけに出かけたが、出先の大きな駅で兄とはぐれてしまい、埃とゴミと人がひしめく大都市のど真ん中でストリートチルドレンとなってしまう。幸運にも2ヶ月後にオーストラリア人夫妻の養子として引き取られていくのだが、インドでストリートチルドレンとして2か月間生き延びるということはほとんど奇跡である。

さらわれそうになったり売りとばされそうになったりの危機を潜り抜け、小さいながらも生きる知恵と生命力と強運を持った子供だったのだろう。

養子として引き取られた先のオーストラリアの家庭では義父母の無条件の愛を受け、何不自由ない暮らしと立派な教育を受けさせてもらうことになる。しかし長ずるにつれ、今の暮らしが豊かであればあるほどインドの生みの母と家族への思いは募る。

そこから、5歳のわずかでぼんやりした記憶をたどり、グーグル・アースのストリートビューを使っての故郷探しが始まる。壮大な宇宙でちっぽけなゴミを見つけようとするほどに気の遠くなるような挑戦に来る日も来る日も没頭する。もはやこれまでと絶望しかけたその時に、無造作にクリックした場所が見覚えのある風景だった。

25年の時を経て、故郷に戻り実の母と妹との再会を果たす。あり得ないストーリーであるが、実話なのです。偶然の積み重ねで起きたようにも見えるが、それまでの長い軌跡があってこそ起こりえた必然だったはずだ。

サルーの愛情の深さとオーストラリア人の両親の無償の愛、そして生みの母の子への愛。サルーが帰って来た時のことを考え25年間同じ地で暮らし続けたと言う。そしてまた25年後の景色はそれほどかわっていなかったのだ。インドの貧困層の暮らしを見ると胸が痛む。

後半で明らかになるのだがオーストラリア人夫妻がインドの子供を養子として育てようと決めたそのわけ。自分たち自身の子供を持つことも可能だったのにそれをあえて選ばなかったわけ。胸を打つ。尊い。インドで毎年行方不明になる子供の数は8万人だという。

幼かったサルーは自分の住んでいた場所の名前を間違えて発音していた(見つからなかった原因の一つがそれだった)、そして自分の名前も間違って発音していた。本当はサルー (Saroo)ではなくシェルー(Sheru)だった。そしてその意味は「ライオン」(Lion )。涙なくしてみることは不可能です。

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