ガラス文庫
「ガラスの仮面」(花とゆめCOMICS)という少女漫画の傑作をご存知でしょうか。すばらしい文学にも匹敵する超大作、後世に古典となって残る大傑作だと信じています。
一見平凡で、何のとりえもないと母親から言われ続けた少女「北島マヤ」が演技の才能を見出され演劇に情熱を傾けて生きる物語です。主人公の演技にかける情熱とひたむきさは見るもの読むものを捕らえて離しません。一見平凡でありながら、劇中の人となって生きる時、彼女は普段の平凡さからは想像もできないほど輝きます。普段の姿(ドジでおっちょこちょいで率直で飾らない地の姿)との落差がまた魅力でもあります。
誰もが持っている願望がそこにあるのでしょう。マヤの魅力と読む人の願望、そしてストーリー展開が相乗効果となって惹きつけられます。
私が「ガラスの仮面」に初めて出会ったのはもう30年程前のこと。歯医者さんの待合室に置かれあったのを見たのが初めてです。現在43巻まで出ているけれど途中から出版のスピードが超スローペースになり数年に1回しか出てこないので私は気が気ではありません。
作者の美内すずえは今一体何歳なのでしょう。このままでは未完のまま終わってしまうのではないかと気を揉んでいます。43巻のうち手元に持っていなかった巻が数冊あったのですが、最近買い足して完全な「ガラス文庫」が完成しました。昔、作家の林真理子さんがこの本が好きで全巻そろえていて、「ガラス文庫」と称し自慢(?)していたので、以来私も真似をして「私のガラス文庫」と自慢して呼んでいます。
演技や演劇界について美内すずえは裏も表も知り尽くしているように思えます。主人公は天才だけど、それを生み出す作者も天才だと思います。
何しろ43巻もあるんだから、読み始めたが最後1日1冊読んでも43日。再び読み返してもまた最初と同じようにのめりこみ、途中で止めることができません。
私の太鼓判付の傑作ではありますが、他の事が何もできなくなるという大変な作品です。読み始めるにはそれなりの覚悟が必要です。




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